技術記事 2026年8月20日 読了 約6分

Claude Codeの長文でわかりにくい回答に疲れたので、i-have-adhdプラグインを入れた話

Claude Codeの回答を読んでも何を言っているか分からず、「結局どうすればいいの?」と聞き返す→また長い説明が返ってくる、を繰り返して頭が痛くなっていました。今回、その状態を変えた i-have-adhd というプラグインの仕組みと、導入前後で何が変わったかを紹介します。

QE
Qurated編集部
デザインL
目次

はじめに

Claude Codeの回答を読んでも、何を言っているのか分からないことがよくありました。前置きが長く、結論がどこにあるのか探さないといけない。「で、結局何をすればいいの?」と聞き返すと、また同じ調子の長い説明が返ってくる。この往復を何度も繰り返して、正直かなり頭が痛くなっていました。

これを緩和したのが、i-have-adhdというプラグインです。名前にADHDと入っていますが、配布元のREADMEにも “No ADHD diagnosis needed!”(ADHDの診断は不要)とはっきり書かれている通り、診断の有無に関係なく、AIの長文回答に疲れている人向けのツールです。この記事では、仕組みと導入前後で変わったことを紹介します。

自己紹介

Qurated編集部のKです。AIを業務と生活の両方に取り込んだ実践事例を、Qurated Lab Journalで紹介しています。前作の「鵜呑みにしない」がAI活用の差を作る話ではAIの回答を疑う側の話をしましたが、今回はプロンプトの工夫ではなく、既存のプラグインを入れてClaude Codeの挙動そのものを変えるという話です。

本題: 何を入れたのか

導入したのは ayghri/i-have-adhd というオープンソースのプラグインです。Claude Codeにはプラグイン(マーケットプレイス経由で配布される拡張)を追加する仕組みがあり、このプラグインもそこから入れました。設定ファイル(settings.json)には、有効化したプラグインとして次のように記録されます。

{
  "extraKnownMarketplaces": {
    "i-have-adhd": {
      "source": { "source": "github", "repo": "ayghri/i-have-adhd" }
    }
  },
  "enabledPlugins": {
    "i-have-adhd@i-have-adhd": true
  }
}

プラグイン内部では、Claude Codeの SessionStart フック(セッションの開始・再開時に自動で実行される仕組み。matcher: "resume" でセッション再開時に絞り込める)を使って、返答ルールをテキストとして注入しています。Claude Codeの公式ドキュメントによると、SessionStart は数少ない、フックの出力がそのままClaudeに見えるコンテキストとして追加されるイベントです。だから、セッションを再開するたびに、プロンプトを打ち直さなくてもルールが毎回効きます。

WARN

これはAnthropic公式のプラグインではなく、第三者が公開しているオープンソースのプラグインです。導入するとローカルでシェルスクリプトが自動実行される仕組みのため、インストール前に配布元のリポジトリでスクリプトの中身を確認することをおすすめします。導入は自己責任で判断してください。

ルールの中身

配布元READMEに載っている「10のルール」を要約すると、こうです。

  1. 次の行動から書き始める(前置き無し)
  2. 複数手順は番号付きにする
  3. 最後は具体的な次の一手で締める
  4. 話を脱線させない
  5. 状態を毎回言い直す(前回の続きを前提にしない)
  6. 時間の見積もりは具体的な数字で言う
  7. 完了したことを目に見える形で示す
  8. エラーは淡々と事実で伝える
  9. 箇条書きは5項目までに絞る
  10. 前置き・まとめ・締めの挨拶を書かない

READMEに載っている例が分かりやすいので、要約して紹介します。

INFO

導入前の回答イメージ(README掲載例の要約): 前置きの挨拶から始まり、複数の背景説明を並べたあと、関係ない依頼(依存パッケージ全体の見直しなど)まで付け加えて、最後は「お役に立てば幸いです」で締める、という長い構成でした。

導入後の回答イメージ(README掲載例の要約): 実行するコマンドから始まり、番号付きの手順が3つ、最後に「テストが失敗したら最初のエラー行を貼ってください」という次の一手だけで終わる、という短い構成に変わりました。

導入前後で変わったこと

  • 聞き返す回数が減った — 「で、結局何をすればいいの」と聞き返して、また長い説明が返ってくる往復が減りました
  • 前置きを読み飛ばす手間が無くなった — 結論が常に先頭に来るので、読む量そのものが減りました
  • やることが毎回1つに絞られる — 複数の選択肢を並べられて迷う場面が減りました
WARN

常時オンの設定なので、副作用もあります。込み入った説明や選択肢の比較を求めたときに、簡潔さを優先しすぎて情報が薄くなる場面があります。このプラグインのルール自体にも「詳しい説明を求められたら普段どおり書く」「破壊的な操作の前は確認を挟む」といった例外条件が用意されています。常時オンのルールを使うときは、この手の例外条件がセットになっているかを確認する価値があります。

外部の評判

自分の体感だけでなく、他の利用者の反応も調べました。

GitHubのスター数は2万を超え、GitHub Trendingで最高3位まで上昇するなど、公開から短期間で広く使われた実績があります。Threads上の投稿(@sscottdev)では、「ADHD向けに作られているけれど、これは多くの人がAIにこう応答してほしいと思っている形そのものだ」という趣旨の評価も見られました。診断の有無を問わず刺さる、という点は自分の体感とも一致します。

一方で、「結局はシステムプロンプト(=会話の前提として与える指示文)をツールのように見せているだけではないか」という趣旨の批判的な意見も、複数の記事で見かけました。仕組みとしては確かにその通りで、目新しい技術ではありません。ただ、毎回打ち直さなくて済む形に固定したという運用面の工夫に価値がある、というのが自分の評価です。

まとめ

  • Claude Codeの回答が長く分かりにくいことに疲れて、i-have-adhd というオープンソースのプラグインを導入した
  • 内部的には SessionStart(matcher: "resume")フックで、返答ルールを毎回コンテキストに注入する仕組み
  • 名前にADHDと付いているが、配布元も明言する通り診断の有無に関係なく使える
  • 常時オンにする場合は、簡潔さが裏目に出る場面に備えて例外条件もセットで確認しておく

結論

プロンプトを都度書き直すのではなく、仕組みとして固定するというのが今回の要点です。Claude Codeの回答に「結局何が言いたいのか分からない」と疲れている人には、診断の有無を問わず試す価値があります。


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