事例レポート 2026年6月27日 読了 約10分

Excelの手作業、もう限界かも──毎月の集計を「自動」にする現実的な方法と、頼むときの費用感

「毎月の集計、Excelに何時間もかかってる」「数字を別のシートに手で写していて、たまに間違える」──そんな『手作業のExcel』に心当たりはありませんか。実は、その作業の多くは自動にできます。この記事では、マクロ・関数・市販ツール・開発の外注まで、それぞれで「どこまでできて、いくらかかるのか」を、専門用語をなるべく使わずに整理します。自分でやるか、誰かに頼むか──その判断の材料になればうれしいです。

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目次
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この記事は「ITに詳しくないけれど、毎月のExcel作業をどうにかしたい」という方に向けて書いています。専門用語はなるべく避け、避けられないものはその都度かみくだいて説明します。2026年6月時点の情報です。

1. その作業、本当に「毎月、手でやる」必要がありますか

月初になると、いつもの作業が始まる。

各店舗・各担当から送られてきたExcelを開いて、数字をひとつのシートにまとめて、合計を出して、先月と比べて、報告用の表を作る。半日、ときには丸一日。やっと終わったと思ったら、ひとつ転記ミスが見つかって、もう一度見直す。

こうした「毎月くりかえす、決まったExcel作業」は、実はそのかなりの部分を自動にできます。人がやるべきは「数字を見て、考えて、判断する」ところ。集めて・写して・合計する、という単純な繰り返しは、コンピューターが最も得意とすることです。

とはいえ、「自動化」と聞くと身構えてしまいますよね。プログラミング? 高いツール? 外注?──選択肢が多すぎて、何から考えればいいか分からない。この記事は、その整理のお手伝いです。

2. まず「どの作業が自動にできるか」を見分ける

すべてを自動にする必要はありません。自動化が効くのは、次のような作業です。

  • 毎回、手順が同じ(やることが月によって変わらない)
  • 元のデータの形が決まっている(いつも同じ項目・同じ並び)
  • 人の判断が要らない(「合計する」「並べ替える」など、ルールが決まっている)

逆に、「その月ごとに見るポイントが変わる」「例外がたくさんある」作業は、無理に自動化すると、かえって複雑で壊れやすくなります。

最初の一歩は、いまの作業を「決まった手順の部分」と「人が考える部分」に分けてみることです。決まった手順の部分が、自動化の対象になります。

実際に私たちがご相談を受けるときも、いきなり「システムを作りましょう」とは言いません。まず「その作業、毎月どのくらい時間がかかっていますか?」「手順は毎回同じですか?」とお聞きします。先日も、月末の集計に丸一日かけていらっしゃる方のお話を伺ったところ、実は自動化が効くのは全体の半分ほどで、残りは「その月ごとの判断」だと分かりました。全部を自動化しようとせず、効く半分だけに絞ったことで、費用も期間も大きく抑えられました。この「分ける」工程が、いちばん大事なところです。

3. 自動化の4つの方法と、それぞれの費用感

「自動にする」と一口に言っても、やり方は大きく4つあります。下に行くほど、できることが増え、費用も上がります。

方法A. Excelの関数を見直す(費用: 0円〜)

意外と知られていませんが、Excelの標準機能だけで自動化できることは多いです。たとえば複数シートの集計なら SUMIFSUMIFS、別表からの転記なら XLOOKUP(または VLOOKUP)。これらを組んでおけば、データを貼り付けるだけで合計が出る、という状態が作れます。

  • 向いている: 1つのファイルの中で完結する集計・転記
  • 限界: 複数ファイルをまたぐ、毎月ファイルが増えていく、といった作業は手に負えなくなる

方法B. マクロ(VBA)で操作そのものを記録する(費用: 0円〜、または数万円〜)

「いつも同じ操作」を、Excelに覚えさせて再生する仕組みがマクロです。ボタンひとつで、ファイルを開いて・集計して・表を作る、までを自動で実行できます。

  • 向いている: 手順が決まった、そこそこ複雑な繰り返し作業
  • 限界: 作った人しか直せなくなりがち(属人化)。担当者が変わると「触れない遺産」になることも
  • 費用: 自分で学べば0円。詳しい人に作ってもらう場合は、内容しだいで数万円〜十数万円

方法C. 市販のツール・クラウドサービスを使う(費用: 月額数千円〜)

在庫管理・請求・勤怠など、よくある業務には専用のクラウドサービス(SaaS)があります。Excelをやめて、そちらに乗り換えるという選択です。

  • 向いている: やりたいことが「よくある業務」で、ツールの形に自分たちを合わせられる場合
  • 限界: 自社独自のやり方には合わないことがある。データの移行や、スタッフの慣れにも時間がかかる
  • 費用: 月額数千円〜数万円(使う人数・機能による)

方法D. 自社専用の仕組みを作ってもらう(費用: 数十万円〜)

「市販ツールでは自社のやり方に合わない」「Excelの作業が複雑で、AかBでは限界」という場合は、自社専用の画面・仕組みを開発する選択肢があります。

  • 向いている: 業務が自社独自で、長く使う前提があり、手作業の時間が積み上がっている場合
  • 費用感: 内容によりますが、シンプルな管理画面なら数十万円台から。「全部入り」を目指さず、いちばん時間がかかっている作業だけに絞ると、費用はぐっと抑えられます
OK
迷ったら、上から順に検討するのがおすすめです。AやBで足りるならそれが一番安い。足りないと分かってから、CやDを考えれば、ムダな出費を防げます。

4. 「結局うちはどれ?」の見分け方

ざっくりとした目安です。

こんな状況向いている方法
1つのファイル内の集計が手間A(関数の見直し)
決まった操作の繰り返しが多いB(マクロ)
やりたいことが「よくある業務」C(市販ツール)
自社独自で、複雑で、長く使うD(専用開発)

そして、どの方法でも共通して大事なのは──「いちばん時間がかかっている作業はどれか」を先に見つけることです。すべてを自動化しようとすると、費用も手間もふくらみます。「月に半日かかっているこの集計だけ」に絞れば、小さく・安く始められます。

5. よくあるご質問

Q. プログラミングの知識がないと無理ですか?

方法AとCは、知識がなくても始められます。BとDは専門の知識が要りますが、それは「頼む」ことができる部分です。大事なのは、ご自身が「何を自動にしたいか」を言葉にできること。そこさえあれば、技術は任せられます。

Q. 自分でやるのと、頼むの、どっちが得ですか?

「自分の時間の価値」で考えるのがおすすめです。たとえば月に1日かかる作業を自動化できれば、年間で12日分の時間が戻ってきます。その時間で、本業や、もっと大事な仕事ができる。自動化の費用が、その時間の価値を下回るなら、頼む価値は十分にあります。

Q. 頼むとしたら、何から相談すればいいですか?

「いまこういう作業に、毎月これくらい時間がかかっていて、こうなったら嬉しい」──これだけで大丈夫です。きれいにまとめる必要はありません。むしろ、整理されていない生の困りごとから一緒に考えるのが、私たちの仕事です。

6. まず「どこから手をつけるか」を、一緒に整理しませんか

Excelの手作業は、毎月くりかえすからこそ、積もると大きな負担になります。でも、いきなり全部を変える必要はありません。

「この作業だけでも、なんとかなりませんか?」──その一点からで大丈夫です。私たちはまず、どの作業が自動化に向いていて、どれくらいの費用でできそうかを、ご予算とあわせて正直にお伝えするところから始めます。「自分でやったほうが早いですよ」とお伝えすることもあります。

毎月の半日が、5分になる。その最初の一歩を、ご一緒できればうれしいです。

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ITに詳しくなくても大丈夫です。ご予算の中でできることを、正直にお伝えします。
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この記事を書いた人  鈴木 保乃香 (DesignLink) / 受託開発の進行管理・要件整理を担当。中小企業様向けの「予算と要件のバランス設計」を得意としています。ご相談は お問い合わせ から。


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